ナッちゃん/たなかじゅん

スーパージャンプでたまたま読んで割と面白かったので、思い切って単行本1・2に手を出してみたのですが、これがもう大当たりでした。

ナッちゃんの舞台は大阪にある小さな鉄工所。ナッちゃんの親父は「どんな厄介な機械の故障でも、立ち所に直してしまう」と、その界隈では名の知れた人だったのですが、ガンで急逝してしまいます。
急きょそのあとを継いだのが、元OLのナッちゃん。「どこにも直せなかった機械が、こんな小娘に直せるのか」と、いぶかしがられながらも、父親ゆずりの腕と機転で見事に解決していくというストーリーです。
中小規模の製造業にとって、機械が故障して生産ラインが止まってしまうとか、納期に間に合わないというのは、会社が倒産しかねないピンチなのですが、そこへ助っ人として登場するナッちゃんはもう立派なヒーロー(ヒロイン)。格好良い。
「これまであまり良くなかった鉄工所のイメージを、良くしたかった」という作者の言葉は決して大袈裟でなくて、読み進めていくうちに「こんな仕事もええなあ」と感化されてしまいます。そのくらい面白いです。

●ナッちゃん萌えポイント…まったく男運がない。
可愛く描かれているし表情豊かで愛嬌もあるナッちゃんですが(20世紀少年の小泉響子にちょっと似ている)、男運がありません。
近くに寄ってくるのはダメ男かオタクばかり。幼馴染みのイケメン青年と再会…するのですが、彼は自分がニューハーフであることをカミングアウトして去って行くのでした。

ナッちゃんは2000年の連載開始からすでに18巻を刊行しており、隠れた人気作なのだろうと思われますが、とりあえずこれからお試しで買うなら2巻までをオススメします。2巻の最後には父親との離別が描かれたエピソードが収録されていますので。

一緒に島本和彦の「卓球社長(全1巻)」を買ったのですが、こちらはしょっぱかったです。いつもの人生訓に対して卓球の描写がついていってないと思いました。卓球はメンタルの強さが非常に重要なスポーツなので、そこは島本漫画と相性良いと思ったのですが。*ホリック 双子の話
久々に見てたら何だか知らないうちに夢中になって見てました
水島監督って多彩な人ですね。エンディングは絶対ヘビメタさんの流れだと思いましたが、違ってたらすみません。ゆうこさんにあしらわれたい。