スピードグラファー最終回

面白かったー!最後まで目が離せなかった。
 
以前、水天宮の悲しい過去が明らかになったときに「悪い人はいないみたいな話はオチ付けるのが難しいよなー」みたいなことを心配して書いたけど、それって要は、誰も悪くなくても、最後には誰かが泥をかぶらないといけない(と思ってた)から。でもスピグラの場合は、うまく誰も敗者にならずに済んで、それぞれの思いを遂げたという感じかな。
 
・水天宮 → 妹の幻影(神楽)は逃したが資本主義社会に復讐を果たした。
・雑賀 → 視力を失ったが神楽を自由にするという約束は果たした。
 
振り返ってみると至極単純な図式だけど、妙に納得。
 
素晴らしく出来が良かったのが、雑賀が神楽を説得するシーン。神楽はずっと自分が雑賀に守ってもらっていたから、自分が居なくなれば雑賀の負担もなくなるだろうと考えていたけど、それは間違いだった。本当は、雑賀も、神楽に生かされていたんですね。雑賀はカッコつけだから「バカヤロウ!」ばっかでずーっと言わなかったけど、やっと言った!てなもんでした。言われた神楽も心中複雑だったろうなぁ。
 
「最近、男が惚れる男がアニメには少ないなー」なんてぼやいたことが前にあったけど、雑賀には、確かにその素養があったね。他の視聴者がどう思ったかは知りませんが。口下手で、後半はやられて包帯巻いてる姿ばっかりで全然カッコよくないし、最後には敵に助けられちゃったりもした。それでも、自分の信じた「神楽を助ける」という使命を果たすため に、這ってでも突き進む姿には、打つ物があったように思う。
 
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スピグラが終わって、声優・高田裕司は、ナレーター・高田裕司に戻るのだろうけど、でも、自分の中の雑賀の記憶は消えない。
テレビを見ていて高田さんの声を耳にしたときに、雑賀とスピグラのことを思い出すこともきっとあるだろう。果たしてそれって、高田さんにしてみれば迷惑なこと?名誉なこと?
前者だとしたら悲しいので、なんとか上手い言い訳を考えたいと思った。
 
普段こんなことは当たり前すぎて考えないんだけど、たまには考えるときもある。